シリーズ、子育てママ向け「はじめてのマインドマップ」の第4回記事です。今回は「マインドマップとイメージ」をテーマにしています。
1. はじめに
前回の第3回では「マインドマップで使う用紙について」ということで、なぜ紙を横向きにして使った方が良いのか?など、用紙の扱いについて学びました。
今回はマインドマップに欠かせない重要な要素である「イメージ」についてです。マインドマップでイメージという言葉の意味には、
- イラストや記号、図形などの総称として使うイメージ
- 五感を使って頭や心でイメージ化(想像する力=イマジネーション)という意味のイメージ
の2つがありますが、まずはマインドマップの中心に描かれる「セントラル・イメージ」についてから始めていきましょう。
2. セントラル・イメージの役割
テーマやトピックを表す
セントラル・イメージとは、マインドマップの中心に描く、テーマやトピックを表す絵のことです。マインドマップを描くときは、テーマを決めたら、まずセントラル・イメージから描き始めます。A4サイズであれば、大体縦横5センチ程度を目安に、3色以上を使って描きましょう。
自分の描きやすいものを描き、色や影をつけたり、立体的にしたりして、印象づけるのがコツです。また、2つ以上のイメージを組み合わせると、更に良いでしょう。
リラックスと集中力アップ
セントラル・イメージは、うまく描くことが重要なのではなく、脳をリラックスさせテーマへの関心を高めるという狙いがあります。自分が程よいと感じるスピードで、丁寧に描くことが大切です。
また、マインドマップを使ってブレインストーミング(アイデア出しや思考整理)をするといった場合には、脳に激しい運動をさせるようなものですので、脳にとっての準備運動の役割も果たしてくれます。
3. イメージの連携は世界共通語
人は誰しも赤ちゃんとして生まれたときから、イメージを中心とした言語を自然と身につけています。多くの場合、生まれて最初のセントラル・イメージはママです。赤ちゃんは五感を使いながら母親を中心に、あらゆる物を脳で紐づけて学習していきます。このイメージの想像(イマジネーション)と関連づけ(アソシエーション)こそ、人類の第一言語であり、マインドマップそのものです。
例えば「りんご」を文字や発音で表現する場合、母国語であるかや、知識として保持しているかどうかが大きく影響しますが、イメージは子どもから大人まで世界共通で利用できます。それほど脳にとっては自然であり、またマインドマップがヒューマン・ランゲージや世界共通語と言われるゆえんでもあります。
4. マインドマップでイメージを多用する理由
また、マインドマップは随所にイメージを使うことが推奨されていますが、それは「イメージは1000語にも勝る」とも言われ、イメージの方が記憶にも残りやすく直感的だからです。
脳に送られる情報の90%は視覚情報で、脳が視覚情報を処理する速度は、なんと文字を処理する速度のおよそ6万倍だと言われています。まさに「百聞は一見にしかず」です。
ブランチに乗るイメージとは別に、マインドマップ自体が一枚の絵になるということも、脳にとっては大きな意味を果たしています。
5. イメージの活用シーンと効果
最近は公共の場でも、本当に多くのイメージを見かけるようになりました。ピクトグラムはその代表です。
こうして見ても「リサイクル」や「禁煙」など文字だけで表現するよりも、イメージが直感的で脳を惹きつけ、より印象づける効果が高いことが分かります。イメージの活用は、世界共通のものが利用されるということも増えてきました。SDGs のロゴなどが、まさにそうですね。
この傾向は、今後もさらに加速していくことが予想されます。また、一方の日本では、例えば農林水産省が食育についてのピクトグラムを公開していたりもしますので、小さいお子さまがいる家庭や教育現場などでも、活用しやすいのではないでしょうか。
6. まとめ
人類の第一言語(イメージによる想像と関連づけ)を使うと、脳を惹きつけ記憶に残す効果が高くなる。マインドマップにも多くのイメージを活用することで、記憶力や創造力を強化することができる。
イマジネーション(想像)という言葉は「心に絵を描く」というラテン語のイマジナリが語源です。また、マインドマップ創始者のトニー・ブザン氏は、マインドマップを「脳の中に咲く花」「心の創造力の花」と言いました。ぜひみなさまも、自由な気持ちで、頭と心にご自身のステキな花を咲かせてくださいね😊
次回は、マインドマップとカラー(色)についてです。では、次回もどうぞお楽しみに〜❣️
7. コンテンツ
シリーズ名:はじめてのマインドマップ
第2回 マインドマップ7つのルールとTEFCAS(テフカス)
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